「生」を感じる「響」を読書とともに

幼い頃、どこかで見つけた母の小物入れ。
星座が描かれた蓋を開けると「星に願いを」のオルゴールが流れるのがきれいで
母にねだって譲ってもらいました。



高校を卒業するころ、友人が記念に、と贈ってくれた小さな箱。
開けると、かわいい卵型のジュエリーボックスでネジを回すと
「ティファニーで朝食を」で知られる「Moon River」が流れました。



こどもが生まれてからも、
オルゴールがついているぬいぐるみをいただいたりと
オルゴールは私にとって最も身近な癒しの音楽です。


とはいえ毎日オルゴールを聴く日々でもなく
オルゴールについて語り合う相手もいな私が
TokoaCoffeeさんとの出会ったのは
Bookbaseのおとなりの星子スコーンさんがきっかけでした。


星子スコーンさんでは3人の焙煎士さんの珈琲豆を取り扱っています。
どんな珈琲豆なのですか? と星子さんに聞くと
ひとつひとつ丁寧に説明してくれるなかに


「オルゴールを聴かせて熟成しているんです」
と言われたものがありました。


え、なにに、なにを、どうやって?
と、私の解釈と、星子さんの説明した内容が合っているのか
思わず確認してしまいました。


私の解釈は間違っておらず、説明のとおり
オルゴールの音色を「珈琲豆」に聴かせる、というものでした。


オルゴールを珈琲豆に聴かせる…



物語に登場しそうなお話、でもこれは現実。
「わぁ…味オンチな私には、とうてい理解を示せそうにない…」
と難易度の高さに諦めたことを覚えています。


それからTokoa Coffeeの池田さんにお会いする機会があり、
カフェオレなどをお願いしたことはあったものの、やはり
「うん!オルゴールが効いていますね!」
なんて気の利いたことは言えず。


 

「みかんジュースお願いします」と
珈琲でもなんでもない飲み物をお願いすることもありました。
(みかんジュースも高知のみかんでおいしいんですよ!)



オルゴールに対する意識が大きく変わったのも、
星子スコーンさんでTokoaさんが開催したイベントがきっかけでした。


たまたまBookbaseで店守り日だった私は、事前に星子さんからオルゴールのイベントをやる、と聞いていたものの「素敵なイベントだなぁ」と思う程度でした。


なんのきっかけか忘れたのですが、イベントが終わったあと…だったか、
所用でお伺いした際に、たまたま聴かせていただくことができました。


そのときの音色が、とても美しくて。


わぁぁ…オルゴールって。
オルゴールって、こんなに、大きい音だけどうるさくなくて心地いいなんて。
と。あとに続く言葉がでないくらい、圧倒されました。


聴かせていただいたのはほんのわずか。


それでも、ずっと身体の芯に残る感覚がありました。


私が聴いたのは「ディスク型オルゴール」というもので、とても大きく、円盤(ディスク)を変えたら一台で何曲でも演奏できるというオルゴールでした。


後日、Tokoa Coffeeの池田さんにオルゴールとの出会いを聴いてみたら

大学在学中に神経疾患ジストニア( 硬直したり、不随意運動を起こす難病)
を右腕に発症してしまい、右腕を思うように動かせなくなってしまったことがありました。
神経内科や漢方、針など試みたんですが効果がなく、就職先も退社が決まる頃に最も効果的な薬を処方されたものの、激しい動悸や精神錯乱などの副作用に苦しめられていたときに、親戚からオルゴールセラピーを教えてもらったのが出会いです。


と話してくださいました。

池田さん自身、オルゴールで治るなんて半信半疑だったけれど
身体は素直に反応し、しばらくすると右腕が上がるようになり徐々に自らの暮らしに活気を取り戻せるようになったそうです。


オルゴールの生の「響」には熱帯雨林や深い森の響きと非常に近い周波数を持つといわれています。
人間も本来は自然と共生するはずの生き物。
いつの間にか、自然から遠のいた暮らしをするうちに心身のバランスが崩れてしまい、この「響」を失いつつあるのだそうです。


「あぁ、だからいまだに身体があの音色を覚えているんだなぁ」


と池田さんから話を聞いた私は、妙に納得しました。


「オルゴールと読書って相性いいんじゃないか」


オルゴールの音色を聴いてからというもの、ぼんやり、
そんな思いが芽生えてきました。


いつかやりたいな…と思っていたら
いろいろなタイミングが重なり


10月18日の金曜日に、ディスク型オルゴールをもって
オルゴールコンサートを開催することとなりました!


イベント当日は生の響きを感じられるディスク型オルゴールに加え


同じく「自然療法」で元気になったこどもたちが登場する児童文学や、自然美を讃えた詩集、自然に寄り添うエッセイなどをそろえて


オルゴールを聴きながら本を読むひとときを提供できればと企画しています。

参加費は2,500円。

身体の芯に響く音色を読書とともに体験しにいらっしゃいませんか。

申込フォームはこちらから。

https://docs.google.com/forms/d/1b23Zs3EBKhwGyE-Em3f310uNSY2OcAekUHmF6qHY5MY/viewform?edit_requested=true


問い合わせは
info★bookbase1089.fun まで。


Tokoa Coffee店主・池田和繫
オルゴールの音色の中で熟成させたコーヒー豆を焙煎しています。
雑味のないクリアな味わいに仕上がっています。
首都圏を中心としたイベント出店、オンラインショップでの販売、カフェ・小売店への卸販売、場所借りカフェ営業が主な活動ですが、
今後はオルゴールセラピー関連のイベントにも積極的に取り組みます。